マザーボードとCPUを接続する際に用いられている接続部のことを示します。世に出回っているICのほとんどはプリント基板に直接半田付けされていますが、電気的に規格が統一され、ICの種類が豊富になれば、ソケット(スロット)化したほうが便利になります。
各種ソケット紹介
ここではあくまで標準のリテンションキットで分別しているだけであって、リテンションキットによっては異なるソケット対応のものにも対応する可能性もあります。
AMD編
- ソケット462 (ソケットA)
AthlonXP/MPやDuron、SempronなどのK7世代のソケットです。ソケット462にはリテンションキットはありません。CPUクーラーを装着する際にはソケットについているフックを利用するか、ソケット周りにあるPAL穴を利用します。一般的にはPAL穴を使用したほうが大型なCPUクーラーが装着できるので、当時は静音PCやOCを考える人にとってはPAL穴の有無はかなりの重要要素だったようです。
- ソケット754/939/940
Athlon64、Opteron、Turion、Sempronなど第一K8世代のソケットです。実はこの3つのソケットは、CPUクーラーに関しては互換性がほぼ100%取られています。そのため、ソケット754/939用のマザーボードであっても、ソケット940で使用できるものと思います。(干渉については別問題) マザーボード付属のリテンションキットにはバックプレートがセットになったものもあり、大型なCPUクーラーを装着する際には、このバックプレートを使うこともできます。大型なCPUクーラーの場合は、リテンションキットを外してネジで固定する場合もあります。
- ソケットAM2
Athlon64、Opteron(1xxx)、Sempronなど現行製品のソケットです。非常にややこしいのですが、フック式の装着の場合は、ソケット754/939/940用のCPUクーラーでも装着できる可能性があります。リテンションキットはソケット754/939/940用とほとんど変わりません。
- ソケットF
Opteron用の最新ソケットです。詳細はまだ不明です。
Intel編
- ソケット370
PentiumIII、Celeron、C3などのP6世代のソケットです。ソケット462と同様、リテンションキットはありません。CPUクーラーを装着する際にはソケットについているフックを利用します。現在、ソケット370に利用できるCPUクーラーはほとんど壊滅状態にあります。お探しの方は急がれた方が宜しいかと思います。
- ソケット478
Pentium4、Celeronなどのネットバースト前期のソケットです。マザーボードには4つの穴を持つリテンションキットが付属します。大抵のCPUクーラーはこの4つの穴にフックを掛けて使用します。大型なCPUクーラーの場合は、リテンションキットを外してネジで固定する場合もあります。PentiumMやCoreDuoなどのマザーボードには、ソケット478用のリテンションキットが付属する場合もあります。
- ソケットL775 (LGA775)
Pentium4、PentiumD、CeleronD、Core2Duoなど現行製品のソケットです。マザーボードにはリテンションキットは付属せず、CPUクーラーの取り付けはCPU周りにある正方形の頂点にある穴を使用します。通常はプッシュピン[アンカー]を穴に入れて固定します。非常に取り付けがかんたんになり、市販のCPUクーラーもこの穴を利用するものが多くなりました。
- ソケットL775B (LGA775 BTXバージョン)
Intelさんが提唱した、新しいPCケースの規格であるBTXに準拠したCPUクーラーです。現在、WikiではBTX対応CPUクーラーは一つも掲載されておりません。
- ソケット604 (603も含む)
ネットバースト世代のXeon用のソケットです。CPUクーラーWikiには一般的なジサカーの方しかいませんので、Xeonについては余り詳しくありません。Xeon用のCPUクーラーは高速電脳さんが非常に詳しいので、あたってみてください。
- ソケットL771
最新のCoreMicroアーキテクチャを搭載したXeon用のソケットです。こちらも同様、高速電脳さんに伺うことを推奨します。
装着に関して
CPUクーラーを装着する際に干渉の原因となるのは、CPUソケットの周り、リテンションキット、CPUクーラーの高さ、電源ユニットとCPUソケットの位置です。
CPUソケットの周りには背の高い電解コンデンサ(*)やコイル、メモリソケット、チップセットクーラーなどがあり、CPUクーラーによってはこれらが衝突してしまう可能性があります。この場合、「CPUクーラーの装着方向を変える」「別製品のキットを使用する」などの方法で回避できる場合があります。また、不要な箇所のヒートシンクやフィンをカットするなどという荒業もアリかと思います。
(*)2006年、最近のマザーボードのCPU周りには背の低い固体コンデンサが使用され、大型なチョークコイルの使用は減っています。
リテンションキットが合わないというケースも考えられますが、今では滅多にその可能性はありません。ケースとして考えられるのは、モバイルCPU用のマザーボードを使用した場合です。
ある種のマザーボードには、CPUソケットが異なっていても、付属するリテンションキットが同じ場合があります。PentiumMやCoreDuo用のマザーボードにソケット478用のリテンションキットが付属、または装着可能な例が多く見られます。また、「Turion」や「Core Duo」のようなコアがむき出しのCPUにおいては、ヒートスプレッダがない分、仮にリテンションキットが付いていた場合でも、ほとんどのCPUクーラーは高さが合わずに上手く装着できません。この場合はMSIさんや高速電脳さんから登場している銅板を当てれば問題解決できる可能性があります。それ以外では、リテンションキットを利用せずにネジで固定するタイプのCPUクーラーを使うなどといった回避方法もあります。(KATANAなど)
CPUクーラーの高さによる制限はなかなか厳しいものがあります。買ったは良いものの、家のPCに取り付けようとした際にケースのフタが閉まらない…なんてケースが目に浮かびます。データベースから、お好みのCPUクーラーを探し、装着できそうなケース、同じくらいの横幅のケースを探すと良いでしょう。その際に気をつけて欲しいのは、ケースに入ったとしても、ケースに付属しているサイドファンやダクトが装着できなくなる場合もあるということです。
別の回避方法として、たまにPCケースにCPUクーラー用の穴を開けたり、フィンを外したりヒートパイプを曲げるなどの方法をとられる方もいます。
「電源ユニットが干渉?」と思われるかも知れませんが、CPUのソケットがマザーボードの一番上側ギリギリの位置にあると、巨大なCPUクーラー(主にトップフロー)が電源ユニットに激突する可能性があります。お持ちのマザーボードは大丈夫ですか?購入前に、一応気をつけてくださいね!!
これら以外にも、ATX電源、4/8pinの12V電源などの必須の入力端子がCPUソケットの近くにあると、巨大なCPUクーラーを装着した場合に抜き差しできなくなる可能性もあります。さらに、無理に装着すると電源コネクタなどに大きな負荷がかかり、電源ユニットなどが死んでしまう危険性もあります。